FPT AI Console では、この機能は ビルド 画面の 構成 列、詳細設定 グループの中に サブエージェント として現れます。
サブエージェントの動き
メインの Agent は、サブエージェントを仕事を任せられる同僚として扱います。- 利用者がメインの Agent に依頼を送ります。
- メインの Agent は各サブエージェントの説明を読み、いまの仕事に合うものを選びます。
- サブエージェントは独立した文脈で呼び出され、その仕事に必要なデータだけを受け取ります。
- サブエージェントは仕事を終え、結果をメインの Agent に返します。
- メインの Agent が結果をまとめて利用者に答えます。
使う理由
- 文脈が分かれる: サブエージェントの呼び出しはきれいな文脈で動くので、メインの会話を散らかしも膨らませもしません。
- 司令塔が 1 つ: どこに渡すかの判断はすべてメインの Agent を通るので、流れが読みやすく、追いかけやすくなります。
- 広げやすい: 新しい領域が増えたらサブエージェントを足すだけで、メインの指示を書き直す必要がありません。
- 並行して動かせる: 互いに依存しない仕事は同時に進められ、回答までの時間が縮みます。
- 権限を絞れる: サブエージェントは本当に必要な接続だけを持ちます。メインの Agent がすべてのアクセス権を抱える必要はありません。
どこで分けるか
次のようなときはサブエージェントを検討してください。- Agent がはっきり別の領域をいくつも抱えている。たとえばデータ照会、文書作成、例外対応。
- メインの Agent の指示が長くなり、互いに矛盾するルールが混ざりはじめた。
- ある仕事だけ、別のモデル、別の口調、別の接続が必要。
- 機微な業務のアクセス権を狭く保ちたい。
- 使うツールが少なく、指示もまだ短い。
- 仕事どうしが文脈の大半を共有していて、分けるとデータの受け渡しばかりになる。
サブエージェントを構成するもの
サブエージェントは 5 つの要素で表されます。最初の 3 つはメインの Agent が正しく見つけて呼び出せるかを決め、残りの 2 つは呼び出されたあとの出来を決めます。名前
名前は、サブエージェント一覧と、メインの Agent が誰に任せたかを追うときに現れます。- 部署名や人名ではなく、行う動作にちなんだ名前にします。
- 小文字をハイフンでつなぎます。たとえば send-candidate-email、summarise-report、look-up-order。
- process や helper-1 のような漠然とした名前は避けてください。数が増えると見分けがつかなくなります。
説明
もっとも大事で、必須 の項目です。どこに仕事を回すか決めるとき、メインの Agent は各サブエージェントの指示全文ではなく、説明だけを読みます。あいまいだと、違うサブエージェントを呼んだり、任せずに自分でやってしまったりします。- 「〜のときに使う」という形のユースケースとして書きます。
- ほかのサブエージェントとの境目を書き、重ならないようにします。
- 200 文字までなので、短く具体的に。
よい例: 「定例レポートを経営向けの短い要約にまとめるときに使う。」いまひとつな例: 「要約する。」- いつ使うかが書かれていないので、メインの Agent は呼び時が分かりません。
モデル
サブエージェントはそれぞれ自分のモデルで動き、メインの Agent と同じである必要はありません。推奨モデルがあらかじめ選ばれています。- 分類、抽出、整形のような単純で繰り返しの多い仕事は、小さいモデルのほうが速くて安く済みます。
- 分析や多段階の論証のように深い推論が要る仕事は、強いモデルのままにしてください。
指示 (AGENTS.md)
サブエージェント自身の指示です。メインの Agent の Instructions と同じ働きをしますが、効く範囲はそのサブエージェントの中だけです。作成時の必須項目で、エディタは Markdown に対応し、プレビュー / ソースを切り替えられます。 よい指示は 4 つに答えています。- 入力: メインの Agent から何を受け取るか。
- 作業: どの手順を踏むか。
- 出力: どんな形式で、どれくらいの長さ、どんな口調で返すか。
- 制限: 絶対にしてはいけないこと。たとえば渡されたデータにない数字を作ること。
接続
このサブエージェントだけが使ってよいアカウントと外部システムです。メインの Agent の接続とは別物なので、業務ごとにアクセス範囲を絞れます。- その仕事に本当に必要な接続だけを付けてください。
- 例: メールを送るサブエージェントには Outlook が要りますが、SharePoint は要りません。
サブエージェントの管理
サブエージェントに関する操作はすべて、ビルド 画面の 構成 列の下端、詳細設定 グループの中の サブエージェント にまとまっています。詳細設定は、上にあるモデル、Skill、Guardrail から離して、使用頻度の低い設定を 1 か所に集めたものです。 サブエージェントがまだない Agent では、空の状態と案内が表示されます。見出しの横の数字が、いまいくつあるかを示します。
サブエージェントを作る
1
詳細設定を開いてプラスをクリックする
ビルド画面で右の構成列を下までスクロールし、詳細設定グループを開いて、サブエージェントのプラスをクリックするとサブエージェント作成ダイアログが開きます。
2
名前と説明を入れる
どちらも必須です。名前は動作にちなんで付けます。説明はユースケースとして書いてください。メインの Agent はこれを頼りに、いつ呼ぶかを判断します。
3
モデルを選ぶ
推奨モデルのままでもよいですし、仕事の重さに合わせて別のものを選んでも構いません。
4
指示 (AGENTS.md) を書く
指示 (AGENTS.md) ブロックの編集をクリックしてエディタを開き、入力、作業、出力、制限を書きます。書き終えたら完了をクリックします。必須項目なので、空のままだと「サブエージェントの指示を入力してください。」と表示され、作成できません。
5
必要なら接続を付ける
コネクタを追加をクリックし、このサブエージェントだけが使ってよいアカウントと外部システムを選びます。
6
サブエージェントを作成をクリックする
「サブエージェントを追加しました」と表示され、サブエージェント一覧にすぐ現れます。初期状態は有効です。


一覧を見る
この Agent に付いているサブエージェントは、サブエージェントの見出しのすぐ下に並びます。各行には名前、有効 / 無効のスイッチ、右端のゴミ箱アイコンがあります。名前をクリックすると、そのサブエージェントの設定が開きます。
サブエージェントを編集する
1
サブエージェント名をクリックする
いま保存されている内容が入ったサブエージェント編集ダイアログが開きます。
2
必要なところを直す
名前、説明、モデル、指示 (AGENTS.md)、接続の一覧を変更できます。名前、説明、指示は空にできません。
3
保存をクリックする
変更は Agent の下書きに書き込まれます。取り消すならキャンセルをクリックします。

サブエージェントを一時停止する
しばらく使わないだけなら削除する必要はありません。どの行にも右側に有効 / 無効のスイッチがあります。1
スイッチを左に倒す
スイッチが灰色になり、オフのラベルが出ます。名前も薄くなるので、止めている行がひと目で分かります。
2
メインの Agent は止めたものを飛ばす
一時停止中のサブエージェントは名前、説明、モデル、指示、接続をそのまま保ちますが、メインの Agent は仕事を回さなくなります。
3
戻せば再開する
スイッチを入れ直すと、設定はそのままで再び働きはじめます。作り直す必要はありません。

サブエージェントを削除する
1
ゴミ箱アイコンをクリックする
一覧のサブエージェントの行の端にあります。
2
ダイアログで確認する
このサブエージェントの指示と接続が下書きから取り除かれ、元に戻せないことが説明されます。
3
削除をクリックして終える
残すならキャンセルをクリックします。いまは使わないだけなら、一時停止にしてください。

使い方の例
1. 部門をまたぐ業務アシスタント
1 つのメイン Agent が全社員の窓口になり、その後ろに専門のサブエージェントを置きます。人事(規程、休暇、保険の照会)、IT ヘルプデスク(権限申請、端末の不具合)、経理(支払いと仮払いの手続き)。 各サブエージェントは自部門のデータと手順だけを知っていればよく、持つ接続もその部門のものだけです。回答の精度が上がり、人事規程が変わったときも、共通の指示ではなくそのサブエージェントだけを直せば済みます。2. 複数の手続きがあるカスタマーサポート
カスタマーサポートの Agent が最前線で会話を受け、サブエージェントに仕事を渡します。注文照会(倉庫と配送システムに接続)、クレームと返金(CRM と返品手続きに接続)、商品相談(カタログと価格方針をもとに回答)。 顧客から見ればひとりの Agent と話しているだけですが、依頼の種類ごとに、適切なデータと権限を持つサブエージェントが対応します。とくに返金は、ほかに影響させずに Guardrail を厳しくできます。3. 業務データの分析とレポート
業務チームが自然言語で質問し、メインの Agent が依頼をサブエージェントに割り振ります。データ照会(データベースや BI ツールへのクエリを書いて実行)、レポート作成(数字を読める文章に変える)、可視化(グラフを作る)。 こう分けておくと各工程が独立し、段階ごとに出力を確かめやすく、データソースやレポート要件が変わったときも 1 つのサブエージェントを差し替えるだけで済みます。気をつけること
- サブエージェントは 1 つのことをするべきです。説明に「〜と〜と」が何度も要るようなら、1 か所に詰め込みすぎています。
- 説明は機能ではなくユースケースとして書いてください。メインの Agent が正しいサブエージェントを選ぶ、いちばんの手がかりです。
- 本当に必要な接続だけを付けてください。持つ権限が少ないほど、リスクも小さくなります。
- 追加や編集のあとは、テスト タブで実際の場面をいくつか通し、メインの Agent が正しいサブエージェントを呼ぶか確かめてください。
- 納得できたら Publish を忘れずに。そこではじめて、サブエージェントの設定がデプロイチャネルに届きます。